【ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)とは】ブランド紹介、歴史、特徴、購入先

白い背景の中央に黒い太字で「ISSEY MIYAKE」と記した記事用カバー ドメスティック

ISSEY MIYAKE(イッセイ ミヤケ)は、三宅一生が築いた日本のファッションブランドです。布を身体に合わせて切るだけでなく、折る、縮める、熱を加えるといった工程から、服そのものの形を考えてきました。

細かなプリーツや三角形のバッグは、その研究から生まれた表現の一部。まずは、平面から立体へ変化する132 5.、黒いプリーツのアンサンブル、硬い表面を持つPlastic Bodyの実物写真を見てみてください。

132 5. ISSEY MIYAKEの展示。幾何学的な折り目をもつ衣服とバッグが、平面と立体の状態で並ぶ。
2010年に始動した132 5. ISSEY MIYAKE。折り目から立体が立ち上がる衣服とバッグの展示。Vancouver Art Gallery「Fashion Fictions」、2023年撮影。写真:Premeditated Chaos / Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。 表示・配信のためにサイズ調整。トリミングなし。
2004年のISSEY MIYAKEによる黒いプリーツのアンサンブル。細かな襞と大きな布の落ち感が見える。
ISSEY MIYAKEのプリーツ・アンサンブル(2004年)。Peloponnesian Folklore Foundation所蔵、2009.6.780。細かな襞と大きな布の落ち感が、黒一色の表情をつくる。写真:Peloponnesian Folklore Foundation / Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。 表示・配信のためにサイズ調整。トリミングなし。
赤い繊維強化プラスチックで人体の形を写し取った、1980年のPlastic Bodyの展示。
三宅一生《Plastic Body》(1980年秋冬)。身体と衣服の境界を問い直す、成形された胴衣。Museo Salvatore Ferragamoでの展示、2017年撮影。写真:Francesco Bini / Wikimedia Commons、CC BY-SA 4.0。 表示・配信のためにサイズ調整。トリミングなし。

イッセイ ミヤケを読む鍵は、「身体と布の間」

ブランドが長く探っているのは、身体と布の関係です。三宅デザイン事務所のブランド紹介では、一枚の布という考え方をもとに、身体と服の間に生まれるゆとりや空間を研究していると説明されています。

ここでいう「一枚の布」は、全商品が一枚裁ち・無縫製という意味ではありません。糸から素材をつくり、その布が着る人によってどう動くかを考える出発点です。平らに置いた状態、身体にかけた状態、歩いた状態。この三つで形が変わるところに目を向けると、服の面白さが見えてきます。

歴史:1970年の事務所設立から、素材と製法の実験へ

  • 1970年:三宅デザイン事務所を設立。
  • 1971年:ニューヨークで初の海外コレクションを発表。
  • 1973年:パリの1973年秋冬コレクションに初参加。
  • 1988年:プリーツの実験を開始。
  • 1998年:A-POCのプロジェクトを展開。

以上は三宅一生公式年譜による節目です。パリで初めてコレクションを発表した年と、パリで最初の店舗が開いた年は別。服の発表、会社の設立、店舗の開店を分けて読むと歴史を追いやすくなります。

Plastic Body:布以外からも、服を考える

1980年のPlastic Bodyは、赤いボディスの硬い輪郭が印象的な作品です。掲載写真では、胸や胴の曲面が布のドレープとは違う方法で表されています。身体を覆うものを衣服として見るのか、身体の形を外側につくるものとして見るのか。プリーツとは異なる方向から、服と身体の関係を考えられる一例です。三宅一生財団の作品紹介は、1980年秋冬コレクションの作品として記載しています。

PLEATS PLEASEの始まりは、年とシーズンを分けて見る

PLEATS PLEASEの起点となるプリーツは1988年のコレクションで発表されました。現行のブランド公式説明では、1994年春夏シーズンから単独ブランドとして展開したと記載されています。一方、三宅一生公式年譜には1993年の開始とあります。本記事は独立ブランドとしてのシーズンを1994年春夏とし、資料間の表記差を残しています。

大切なのは、単にひだのある服が増えたことではありません。つくる工程を変えることで、服の形と表面の凹凸を一緒に生み出し、それを日常着へ展開したことです。

製品プリーツは、普通のプリーツと何が違う?

一般的なプリーツづくりでは、加工した生地を裁断・縫製します。これに対し、PLEATS PLEASEの「製品プリーツ」は先に服の形に縫製し、その後でプリーツを施す工程です。出典:PLEATS PLEASE公式。

Metの所蔵ドレス解説は、仕上がりより大きく縫製した服を紙で挟み、熱プレスで加工する手順を紹介しています。プリーツそのものを発明したというより、服をつくる順序を変えた工夫として理解すると正確です。

写真の黒いアンサンブルを見ると、ひだの向きが切り替わる部分で光の見え方も変わっています。黒一色でも、面が平らに一枚続く場合とは違う奥行きが生まれる。プリーツは飾りだけでなく、輪郭や動きに関わる構造として見ることができます。これは掲載写真からの読み解きで、現行商品の着用感を保証するものではありません。

名作と技術を、もう少し見たい人へ

  • 《フライング・ソーサー》:1994年春夏の作品。作品名とシーズンはブランド公式の展示協力記事で確認できます。折りたたみと立体の関係を考えるときに、見ておきたい服の一つです。
  • 《A-POC Queen Textile》:MoMAの所蔵記録は1997年の作品として、三宅一生と藤原大を共同でクレジットしています。筒状の布から衣服を切り出す仕組みを示す資料です。プロジェクト全体の公式発表年とは区別して読みます。
  • 132 5. ISSEY MIYAKE:2010年に始まったブランド。折りたためる立体構造と再生素材の研究を軸にしています。出典:三宅デザイン事務所。

冒頭の132 5.の展示写真では、平面の折り線を持つ服と、身体に載せた立体の状態が並んでいます。面がどこで折れ、どこが外へ開くか。その変化を見ると、単に「折り紙に似ている」という印象から一歩進んで、服の構造を追えます。写真内の複数の品物が、すべて同じ一着の変化を示しているとは限りません。

平面から衣服へ。Cooper Hewittの保存修復担当者が、三宅一生とReality Lab.による服を広げ、再び折り畳む。美術館公式映像。

映像と作品の解説はCooper Hewitt公式の記事でも確認できます。

ISSEY MIYAKE、PLEATS PLEASE、HOMME PLISSÉの違い

「イッセイ ミヤケ」は会社や世界観を指して使われることもありますが、買い物では個々のブランド名まで見ることが大切です。すべてが同じプリーツ服でも、同じ担当者の服でもありません。

  • ISSEY MIYAKE:素材開発と身体・布の関係を探るウィメンズのコレクション。現デザイナーは近藤悟史。出典:公式ブランド紹介、2026年7月の公式記事。
  • PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE:製品プリーツを軸に、日常で使う衣服として展開。トップス、パンツ、ワンピースなどから選べる。出典:公式ブランド紹介。
  • HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE:2013年に始まり、男性の日常着を出発点に、動きとプリーツを探るブランド。現在の発表はデザインチーム名義。出典:三宅一生の仕事、2026年OPEN STUDIO。
  • A-POC ABLE ISSEY MIYAKE:宮前義之率いるエンジニアリングチームが担当。布をつくる技術や異分野との協業から服を生み出す。出典:公式ブランド紹介。
  • 132 5. ISSEY MIYAKE:平面と立体を行き来する折り構造、素材の研究が軸。出典:公式ブランド紹介。
  • BAO BAO ISSEY MIYAKE:三角形を原型にしたピースを組み合わせ、入れる物や持ち方によって形が変わるバッグ。出典:公式ブランド紹介。
  • IM MEN:2021年に始まったメンズブランド。素材と構造の研究をチームで進める。HOMME PLISSÉと同じ名称の別表記ではない。出典:三宅デザイン事務所。

A-POC ABLEでも、すべての服を自由に切ってよいわけではありません。縫製せずに切り離せる構造は、公式のPRODUCT TYPESではTYPE-Aの特徴として説明されています。ほかのタイプまで一括して「自分で切れる服」と考えないようにしましょう。

最初の一着は、ブランド名と「形」を一緒に選ぶ

日常の黒いパンツから入りたいならHOMME PLISSÉ、プリーツのトップスやワンピースならPLEATS PLEASE、折り構造や変わった輪郭に惹かれるなら132 5.やメインのISSEY MIYAKE。これは価格順ではなく、見たい構造から探すための目安です。

アイテムを選ぶときには、正面写真だけでなく、裾の広がり、横からの膨らみ、歩いたときの映像を確認します。プリーツは伸びるため、平置きの細さだけを見て身体に入るかどうかを判断すると、実際の分量感を見誤りやすくなります。

サイズ選び:同じ「BASICS」、同じサイズ2でも丈が違う

具体例として、HOMME PLISSÉの公式商品記録にある2型を比べてみます。どちらもBASICSですが、品番が違うと形も寸法も変わります。

品番・サイズ総丈股下
HP55JF550・2約98cm約70cm
HP55JF551・2約94cm約63.5cm
公式掲載寸法の比較例。2026年11月4日確認。現行の全商品に共通する数値ではありません。

出典:HP55JF550の公式記録、HP55JF551の公式記録。前者はストレートパンツ、後者は消しプリーツ加工のパンツとして掲載されています。シリーズ名やサイズ番号だけを頼りに買い替えると、想定と違う丈になる可能性があります。

米国公式のサイズ案内は、PLEATS PLEASEのプリーツ製品ではサイズ選びの軸が主に丈であり、幅にも小さな違いがあると説明しています。「サイズ違いでも幅は完全に同じ」「いつものMなら必ず2」と覚えるより、品番ごとの総丈・股下・ウエスト仕様を確認する方が役立ちます。

手持ちのパンツを同じ方法で測り、欲しい裾位置を決めてから比較すると選びやすくなります。長いシルエットをつくりたい場合も、床を引きずる長さが必要とは限りません。全体の分量については服のシルエットの考え方も参考にしてください。

買う前に知っておきたい、プリーツの手入れ

以下はPLEATS PLEASEとHOMME PLISSÉのプリーツ製品について、日本公式の商品ガイドを要約した注意点です。ほかの素材や古い作品へそのまま当てはめず、手元の製品の洗濯表示を優先してください。

  • 熱を加えて形を整えない:アイロン、スチーマー、タンブラー乾燥は避ける。
  • 洗濯方法は製品表示を確認:一般ガイドは30℃以下、ネット使用の短時間洗い、または軽い押し洗いを案内している。
  • 保管時に引き伸ばさない:プリーツの向きに沿って丸め、強い圧力をかけない。
  • 丈直しを前提に買わない:公式はプリーツの形状が変わるため、袖や裾の丈つめはできないと案内している。

とくに「長ければ後で裾を切ればよい」と考えて選ばないこと。日常で扱いやすい設計と、どんな手入れにも耐えることは別です。プリーツが崩れた場合も自己流で熱を当てず、購入店や公式窓口で相談する方が安心です。

黒い服として着るなら、表面の違いを生かす

ここからは実際の着用レビューではなく、プリーツの見え方から考えた組み合わせの提案です。黒一色にまとめるときほど、表面の違いを使うと服が重く見えにくくなります。

  • プリーツパンツ × 平らな表面のシャツ:細かな凹凸を下半身に集める。シャツの裾をどこまで重ねるかで、腰まわりの軽さを調整する。
  • プリーツトップス × 張りのあるパンツ:柔らかく動く上半身と、輪郭を保つ下半身を組み合わせる。
  • プリーツの上下 × 輪郭のはっきりした靴:足元を一つの区切りにする。靴に裾がたまり過ぎない丈か、横からも確認する。

ロング丈の服を重ねたいときは、薄さとひだの密度を見て、どの層を外へ出すかを決めます。布が落ちる動きを比較したいならLEMAIREの紹介、黒と揺れる裾の組み合わせならANN DEMEULEMEESTERの紹介も、違いを知る手がかりになります。

2026年の動き:服を、踊る身体から見る

2026年9月16日、HOMME PLISSÉはロンドンのTate ModernでOPEN STUDIOを発表しました。アンリ・マティスの《かたつむり》から着想を得たカプセルコレクションと、ダンスパフォーマンスを組み合わせたものです。ブランド公式の発表ページでは、映像と舞台の写真を確認できます。

静止画では縦の線に見えたひだが、動く身体では開いたり重なったりする。製品を選ぶときにも、立っている写真だけで結論を出さず、動きの記録を見る意味がここにあります。

購入先と中古品の確認ポイント

新品を探す起点は公式オンラインストアと公式の店舗検索です。店舗ごとに扱うブランドが異なるため、PLEATS PLEASEなのかHOMME PLISSÉなのかまで確認してから訪ねると迷いにくくなります。

  • 品番とブランド名:同じBASICSでも型が違う。商品タイトルだけでなく品質表示と実寸を見る。
  • プリーツの状態:広がった部分、擦れ、引きつれ、光沢の変化を、正面だけでなく脇や後ろも確認する。
  • お直しの有無:裾や袖が短くなっていないか、公式記録や同型の寸法と比較する。ただし古着の寸法差だけで真贋を断定しない。
  • 返品条件と説明の範囲:写真で判断しきれない場合は、購入前に販売店へ確認する。価格の安さだけを根拠に選ばない。

楽天市場で比べる、プリーツパンツとバッグ【広告】

この欄には楽天アフィリエイトの広告リンクが含まれます。HOMME PLISSÉとBAO BAOは、それぞれ別のブランドです。下記は本文の美術館作品やサイズ比較に使った品番とは別の商品。価格・在庫・送料・返品条件は、購入前に販売ページで確認してください。

HOMME PLISSÉ:グリーンの中古プリーツパンツ

販売店が2023年秋冬「MC AUGUST」と記載する、サイズ1のグリーンのプリーツパンツ。黒一色に色を一つ足す場合の比較例です。中古品なので、プリーツのつぶれ、膝やヒップの伸び、裾の擦れ、ウエスト部分の状態を確かめましょう。表記サイズ1から丈を推測せず、この出品の実寸を手持ちのパンツと比べてください。本文で紹介したBASICSのサイズ表をそのまま当てはめることはできません。


BAO BAO:LUCENTの6×6トート

販売店が新品として掲載するLUCENT BASIC、品番表記BB-AG053。店の案内では幅34.5×高さ34.5cm、開口部はオープン仕様で、内側にファスナーポケットが1つあります。荷物を入れると形が変わるため、外寸だけで収納量や使い勝手を決めず、開口部とハンドルの長さも確認したいバッグです。WHITE・BLACK・BEIGE・SILVERの選択肢がありますが、すべての色の在庫を保証するものではありません。


出品情報は2026年11月4日に確認。中古の衣服と新品として販売されるバッグを区別して掲載しています。修理・保証や付属品の範囲も販売店で確認してください。

よくある疑問

イッセイ ミヤケは、すべてプリーツの服?

いいえ。素材開発や折り構造、織り・編みの技術、バッグなど、取り組みは幅広くあります。PLEATS PLEASEとHOMME PLISSÉは、その中でプリーツを大きな軸にするブランドです。

現在のデザイナーは誰?

メインのウィメンズISSEY MIYAKEは近藤悟史。A-POC ABLEは宮前義之率いるエンジニアリングチームが担当し、HOMME PLISSÉもデザインチームとして発表しています。一人の名前を全ブランドへ当てはめないことが大切です。

HOMME PLISSÉは、PLEATS PLEASEの名前違い?

別のブランドです。共通するプリーツの研究はあっても、商品構成や型、寸法が同じとは限りません。購入時は商品に記載されたブランドと品番で比較してください。

まとめ:模様より先に、布が動く仕組みを見る

イッセイ ミヤケの服は、表面の見た目だけでなく、どのようにつくられ、身体に載せたときにどう変わるかを知ると面白くなります。硬いPlastic Body、折りたたまれる132 5.、黒い面に奥行きを生むプリーツ。それぞれの方法が、服の形を違う方向から広げています。

最初の一着を買うときは、気になるブランドを絞り、次に品番と丈を確認する。手入れやお直しの条件まで知ってから選べば、見た目の好みを実際のワードローブにつなげやすくなります。

参考資料・画像について

確認日:2026年11月4日。歴史、担当者、製法、寸法は公式サイトと美術館の公開資料を参照。作品の見え方と着こなしの提案は当記事の考察で、本人の着用・購入体験ではありません。本文の寸法は特定品番の比較例で、在庫や価格を保証するものではありません。

掲載写真は各キャプションに出典・撮影者・利用ライセンスを表示しています。当サイトではトリミングせず、表示・配信のためのサイズ調整のみを行っています。映像は美術館公式のYouTubeプレイヤーを埋め込んでいます。

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