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CELINE(セリーヌ)は、1945年にパリで始まったフランスのブランドです。バッグの端正な輪郭や金具、ジャケットとパンツの合わせ方から知ると、時代によって変化してきた魅力が見えやすくなります。
この記事では、子ども靴から始まった歴史、フィービー・ファイロ、エディ・スリマン、現在のマイケル・ライダーという流れを整理します。トリオンフや16(セーズ)などのバッグと、服の素材・形を、実物写真と公式資料で見ていきます。
1945年のパリ。最初は子どものための靴
コルベール委員会のブランド紹介によると、セリーヌ・ヴィピアナは1945年、パリで子ども向けの注文靴をつくる工房を開きました。その後、婦人服へと広がり、1960年代にはアクセサリーと革製品、1968年にはスポーツウェアのラインを展開します。
ここでいうスポーツウェアは、歴史の中で示される服の領域です。現在のブランド全体を、運動のための機能服と捉える必要はありません。暮らしの場面にある服や小物を、どう上品に組み立てるか。その視点を持つと、現在のコレクションにもつながります。
名前のあるバッグだけでなく、シャツ、ニット、ジャケット、靴まで含めて一つの装いをつくるブランドとして見るのが、セリーヌを知る近道だと思います。
デザイナーの変遷。現在はマイケル・ライダー
同じセリーヌでも、いつの作品かによって雰囲気は変わります。代表的な節目を押さえておくと、現行品と過去のコレクションを混同せずに見られます。
- 1997年:マイケル・コースがセリーヌを担当。CFDAの歴史記事でも、この年の就任を確認できます。
- 2008年:フィービー・ファイロがアーティスティック・ディレクターに就任。LVMHの2008年年次報告書に記録されています。
- 2018年2月:エディ・スリマンが就任。LVMHの発表では、メンズ、クチュール、フレグランスへも展開を広げることが示されました。
- 2025年1月:マイケル・ライダーがアーティスティック・ディレクターに就任。FHCMの現在のブランド情報でも、アーティスティック・ディレクターとして掲載されています。
フィービーの退任は2017年に発表され、当時のReuters報道は、LVMHが2018年1月の退任を伝えたと記録しています。発表された年と実際の交代時期、店頭に並ぶシーズンは分けて考えると、古い服を調べるときにも役立ちます。
フィービーの時代を、バッグから振り返る
フィービー・ファイロの時代には、ラゲージ、トリオ、カバなどのバッグも広く注目されました。退任時のVogueの記事は、そうしたバッグと、働く女性に向けた装飾を抑えた服を、その時代の特徴として振り返っています。

2015年の売り場の写真では、同じ持ち手付きでも、横へ広がるバッグと、上部が丸く収まるバッグが並んでいます。左手前の白と茶のバッグは、縁の色と前面のファスナーが輪郭をはっきり見せています。これは当時の売り場を写した資料で、個々のバッグの品番を特定した写真ではありません。
「シンプル」という言葉だけでは、かたちの違いは見落としやすいものです。前面の切り替えや口の幅、横に張り出す部分、持ち手の長さを比べると、飾りが少ない中でも強く印象に残る理由を考えられます。
トリオンフ。模様と金具の役割を分ける

公式のEssential Bags紹介では、トリオンフ・キャンバスのモノグラムは1972年に登場した歴史的な図柄を引き継ぎ、パリの凱旋門を囲む鎖から着想されたと説明されています。現在は、バッグ表面に繰り返される模様だけでなく、留め具にもこのモチーフを見ることができます。
写真の左の壁には、前面の金具が目に入る小さなバッグが並んでいます。留め具が中心にあるバッグでは、そこが小さな装飾であり、開閉するための仕組みでもあります。服と合わせるときは、金具の色や大きさを、ベルト、靴、アクセサリーと一緒に見ると全身のつながりを考えやすくなります。
一方、トリオンフという名前が付いていても、すべてが同じ素材ではありません。たとえばミニ ボストン(120502FQM.38SI)はトリオンフ・キャンバスの本体にカーフスキンのトリミングを組み合わせています。模様の名前と、使われている素材は別々に確認します。
代表バッグ。トリオンフ、16、ラゲージ
形を比べるなら、正面の写真に加え、横から見た厚み、開けた内側、持ち手を見てください。ここでは公式に掲載された具体的な品番を例にします。写真で紹介する過去の展示品と、以下の現行仕様例は同一の個体ではありません。
- ティーン トリオンフ:シャイニーカーフスキンのローズ(188423BF4.24OS)は、公式寸法が18.5×13.5×7cm。カーフスキンの本体、ラムスキンの裏地、金属製トリオンフの留め具、調節できるストラップを備えます。肩掛けや斜め掛けの位置と、入れたい物を確認したいモデルです。
- 16(セーズ):名前は、本社兼アトリエの住所、ヴィヴィエンヌ通り16番地に由来します。スモールのモダントープ(188003BEY.18GT)は公式寸法23×18×10cm。ターンロック、二つの主収納、持ち手と取り外せるストラップがあり、手で持つ場合と肩に掛ける場合の両方を比べられます。
- ラゲージ:過去の形と、現在のSmile Luggageを区別して見たいシリーズです。現在のVertical Cabas Smile(L102A3300.38SI)は縦長の形で、ファスナー開閉、持ち手、取り外し・調節可能なストラップを備えます。名称だけから古いラゲージと同じ寸法・収納力だとは判断しません。
小さなバッグは、外寸だけでは収納量が分かりません。内部が区切られているか、フラップや留め具がどこまで開くかでも使い方は変わります。手持ちの財布やスマートフォンの大きさと比べると、見た目の好みからもう一歩進んで選べます。
エディ・スリマンの時代。短い丈と小物の輪郭
エディ・スリマンの2024年ウィンター「LA COLLECTION DE L’ARC DE TRIOMPHE」は、短い丈と小物の関係が分かりやすい例です。セリーヌ提供写真を掲載したFASHION HEADLINEの記事では、長袖の黒いミニドレスに、明るい色のネックレス、角のある黒いサングラス、小さなバッグ、ストラップ付きの靴を合わせた姿を確認できます。
ドレスの面はすっきりしている一方、首元や目元、足元には形のはっきりしたものが置かれています。細身かどうかという一言だけでなく、どこで肌を見せ、どの位置へ小さな量感を置くか。そうした見方をすると、服とアクセサリーを一緒につくるブランドの面白さが伝わります。
服を見るときは、肩・丈・重ね方へ
バッグのようにモデル名が広く知られていない服でも、輪郭を分けて見ると面白さが残ります。ジャケットの肩から袖へ続く線、ボタンの位置、裾の長さ。パンツが細いか広いかだけでなく、上着との組み合わせでどこに量感が生まれるかを見ます。

2022年の店内写真には、デニム、ジャケット、白いトップス、柄物の服が並び、足元には黒いブーツが置かれています。手前のロゴ入りバッグだけでなく、ラックの中で異なる丈や色がどう組み合わされているかにも目を向けられます。撮影年を各服の発表シーズンと同一視しないことも大切です。
具体的な仕様例として、現在のクラシック ジャケット/ウールギャバジン(RV19M650D.38NO)は表地がウール100%。公式説明はクラシックフィット、肩パッド付きのテーラード、ノッチカラー、三つの前ボタンを挙げています。黒いジャケットという大きな分類の中でも、肩のつくりやボタンの位置を見る手がかりになります。
ただし、素材の割合だけで肌触りや着心地までは決められません。試着では、肩や胸、腕の動かしやすさも確かめたいところです。通販で比較するなら、手持ちのジャケットとの採寸比較を使い、ブランドの身体寸法表と服そのものの実寸を取り違えないようにします。
マイケル・ライダーの最初のコレクション
2025年に発表されたPrintemps 2026は、マイケル・ライダーによる最初のセリーヌのコレクションです。LVMHの公式レポートは、黒、白、ベージュに鮮やかな青や赤を置き、スカーフ、重ねたジュエリー、チェーンなどを合わせたことを紹介しています。
タイムレスな服に惹かれるときも、装飾をすべて取り除く必要はないと思います。見慣れたジャケットやシャツに、何を少し足すか。服の形を変えることと、小物の置き方で印象を変えることを分けて見ると、自分の手持ちにもつなげやすくなります。
Été 2027で見る、二つの黒いドレス
冒頭の映像と合わせて現在の方向性を見るなら、Été 2027の公式ルック一覧から最初の四着を見比べてみてください。LOOK01は、深いVネックの黒いドレスにウエストの絞りがあり、足元はパンプス。黄色いレンズの眼鏡と、光沢の強いバッグが、小さなアクセントになります。
LOOK04も黒いノースリーブドレスですが、こちらは表面に光沢があり、ゆとりのある縦長の線。黒いレースアップシューズと、腕に重ねたバングルを合わせています。同じ黒でも、首元、腰まわり、裾、靴が変わることで、まったく違う装いに見えます。
LVMHの公式解説も、流れるような線と構築的なカット、ベルトや小物の細部を紹介しています。シンプルな服を見るときこそ、その中の小さな違いを追ってみたいところです。
全体の形を見比べるための言葉は、服のシルエットと素材・パターンの関係でも整理しています。細かな金具や柄を見たあと、少し離れた全身の写真へ戻ると、小物と服の関係がつかみやすくなります。
購入前に確認する、時代・素材・状態
- 時代とコレクション:現行品か過去の品か、分かる範囲のシーズンと品番を確認。デザイナーの在任期間だけで個々の商品を断定しない。
- 素材と仕様:カーフスキン、ラムスキン、キャンバス、裏地を分けて見る。バッグの名称が同じでも素材や金具、ストラップが異なることがある。
- 個体の状態:革の表面、角、持ち手、内側、金具、補修跡の写真を見る。ロゴの形だけで真贋や年代を判断しない。
- 使う場面:財布や端末が入るか、コートの上から肩に掛けられるか。服は普段の一着との実寸差や試着時の動きを確認する。
- 販売条件:新品・中古の区分、付属品、返品・交換の条件を購入先で確認。モールへの出品自体を、ブランドの正規取扱いの証明としない。
革製バッグの公式ケア案内は、水分や油分、香水・化粧品との接触、強い光や熱、高温多湿での保管に注意するよう説明しています。服もそれぞれのケア表示に従い、ブランド名だけで同じ手入れができると考えないようにします。
一つのバッグから、装い全体へ
セリーヌを見る入口は、トリオンフの金具でも、黒いドレスでも、ジャケットでもよいと思います。好きなディテールを一つ見つけたら、その周りの形や素材へと視線を広げる。時代ごとの違いを知りながら、いま着たい服とどこでつながるのかを探すと、ブランドの名前だけではない選ぶ理由が見えてきます。
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掲載品は188003BEY31AN、深緑のアマゾン色です。本文のモダントープ18GTとは別色。販売店は未使用展示品としていますが、薄い擦れや小傷があり、標準のレザーストラップは欠品、別売りストラップが付属すると記載しています。未使用という表記だけで新品と同条件に扱わず、現品の状態と付属品を確認してください。
販売条件の確認日:2026年11月5日。価格・在庫・送料は変わるため、最新情報はリンク先でご確認ください。カードの商品名に含まれる表現は販売店によるものです。
参考資料
- Comité Colbert:セリーヌの創業と歴史
- LVMH:2008年年次報告書(本文p.30、AnnualReports掲載)
- LVMH:エディ・スリマンの2018年就任発表
- FHCM:現在のクリエイティブ体制
- CELINE:Essential Bags
- LVMH:マイケル・ライダーによるPrintemps 2026
- 商品の仕様は本文にリンクした公式ページを参照。写真の出典・撮影者・利用条件は画像下に記載。
資料確認日:2026年11月4日。公開資料と写真によるブランド紹介で、掲載商品の購入・着用レビューではありません。仕様や取扱状況は変わる場合があります。


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