
こんにちは!三風です。
本日は、中国発の新鋭ブランド「Jian Ye(ジャン・イエ)」をご紹介します。
モードでありながらも、どこか内省的で詩的。建築的なフォルムと、削ぎ落とされた静かな美しさが同居する、知性を感じさせるブランドです。
Jian Ye(ジャン・イエ)とは|中国系デザイナー発の知的モードブランド
Jian Ye(ジャン・イエ)は、デザイナー自身の名前を冠した中国発のブランドで、建築・哲学・アートをベースに、衣服としての機能と美学を高次元で融合させるコレクションを発表しています。
そのデザインは一見シンプルで静か。しかし、ラインの構成や素材使い、微細なディテールには、明確な意図と構築的な思想が込められています。
特に注目すべきは、**「身体と空間の関係」に対する視点。Jian Yeの服は、ただ着るものではなく、“まとうことで意識が変わる”**ような力を持っています。
デザイナー紹介|建築と哲学を融合させた静謐な美学
Jian Ye氏は、中国出身のデザイナーで、建築設計や哲学的探究を背景にファッションデザインを学んだ異色の経歴を持ちます。
彼の作品には、ミニマリズムの中に複雑な構造を忍ばせる技巧があり、服そのものが**「建築物のように立ち上がる」**印象を与えます。
また、形状だけでなく“着用者の内面と対話するような服”を目指していることでも知られています。
ブランドの特徴|構築性・素材感・余白の美しさ
Jian Yeの服作りにおいて、最も特徴的なのはその「構築性」と「余白」。
たとえば肩線や襟ぐり、裾にかけてのラインは、ミリ単位でコントロールされ、あらゆる角度から見ても破綻のない均整美を描きます。
また、生地選びにもこだわりが強く、マットでドライな質感のウールやコットン、落ち感のあるテンセルなど、身体の動きに応じて表情が変わる素材を巧みに使い分けています。
無駄を削ぎ落としたデザインは、時に“禅”のような静けさすら感じさせます。
注目の代表作・アイテム
MESH HOODIE 参
- 顔まで覆える構築的フード
- 軽やかでドライなメッシュ素材
- ボディラインに沿った立体縫製
- ミリタリーテイストとストリート性の融合
メッシュというスポーティな素材を使いながら、スポーツウェア的な軽さに留まらず、どこか精神性すら感じさせる静謐な佇まい。
首元からフードまでが一体化し、ジップを閉めれば完全に顔を覆うシルエットに変化。身体と空間の境界線が曖昧になり、「着ることで内面と向き合う」ような、不思議な感覚が味わえます。
さらに、トーンを抑えたブラウンカラーがミリタリー的でもあり、未来的でもあり…。スタイルや性別を問わない、超越的な一着と言えるでしょう。

えっ…ぼくとも目が合わんタイプのパーカー?ちょっと近未来すぎて照れるわ〜。
【23SS】ストライプナイロン ギミックパンツ
JIAN YEが2023年春夏に発表したこのパンツは、**“コンセプチュアルなアウトドア”**という言葉がしっくりくる一本。
素材には光沢感のあるナイロンを使用し、ほんのりストライプが浮かぶ表情豊かな生地感が特徴です。
最大の特徴は、下腿部分に施されたセミ透過パネルとバックル。
これにより通気性と視覚的インパクトの両立がなされており、またドローコードやストラップでシルエットの変化も可能。
まるで服が会話してくるようなギミック性が、ブランドの思想を象徴しています。
多ポケット仕様ながら、ミリタリーに寄りすぎず、あくまでモードでアーバンな佇まいを保つ点もさすがの構成力。
機能と造形が折り重なる、“着る彫刻”のような一本です。

なんか…どこかの宇宙船で作業してそうなパンツやな!でもちゃんとカッコええってすごいやん。
【24AW】DRGN SKIN JKT
2024年秋冬に登場した「DRGN SKIN JKT」は、その名の通り“ドラゴンの鱗”を思わせる造形が印象的な1着。
両袖に配置された立体的なパーツは、レーザーカットされたパネルを重ね、圧倒的な立体感を生み出している。
そのデザインはまるで、SF映画に出てくる特殊部隊の戦闘服のよう。
でもこのジャケット、奇抜なだけではありません。ボディは撥水加工を施した軽量ナイロンで仕立てられており、
実用性も備えたテクニカルウェアとしての顔を持ちます。
シルエットはショート丈で、肩は程よくルーズ。
“守るためのプロテクション”と“着飾るための装飾”の融合が、JIAN YEらしい美学を物語っています。

えっ…これ、ドラゴンの皮なん!?ぼくなら着る前に逃げるかも…でもカッコよすぎる!🔥
Jian Yeの価格帯と購入先
Jian Yeの価格帯は、ミニマルでありながら高品質な素材と縫製を備えており、コンテンポラリーブランドとしては標準〜やや高めの設定です。
- シャツ類:¥30,000〜¥45,000
- パンツ類:¥40,000〜¥60,000
- アウター:¥80,000〜¥120,000
購入先は、以下のような感度の高いショップでの取り扱いが中心です。
- 国内:nubi, PHAETON, Graphpaperなどのセレクトショップ
- 海外:SSENSE、LN-CCなどの通販でも一部流通あり
こんな人におすすめ|ミニマルの中に哲学を求める人へ
- ユニクロやAURALEEでは物足りない
- けれどラグジュアリーモードはちょっと違う
- 無地なのに“深い”服を着たい
そんな“静かな個性”を求める人にこそ、Jian Yeは刺さるはずです。
特に YOKE、HED MAYNER、CFCL などが好きな方は、きっと感覚的に惹かれるでしょう。
まとめ|削ぎ落とされた構築美、それは知性の証明
Jian Yeは、奇抜さや主張ではなく、“静けさの中にある強さ”を服で語るブランドです。
装飾を排し、形と素材、余白だけで成立する服。
それは一種の“知性の証明”であり、他者に媚びず、ひっそりと自己を肯定するような行為かもしれません。
トレンドを追いかけるのではなく、「服と向き合う時間を楽しみたい」――そんな方に、ぜひ一度袖を通してみてほしいブランドです。
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