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大きなシャツを着ることと、布がふくらむ場所を選ぶことは、似ているようで違います。AïEのPainter Shirtを見ていると、その違いが肩や袖のギャザーに表れているように感じます。柄の強さだけでなく、身体から離れた布の形を楽しむブランドです。
この記事は公式資料と販売店の仕様をもとにしたブランド紹介です。筆者の購入・試着レビューではありません。デザインについての感想は「ましゅの視点」として、確認できた沿革や仕様と分けて紹介します。
AïEとは
AïE(エーアイイー)は、ネペンテスのもとで宮本健太が手掛け、2017年春夏に始まったニューヨーク発のブランドです。始動を伝えたWWDJAPANは、当時Engineered Garmentsで鈴木大器のアシスタントを務めていた宮本による、ブリティッシュ、スケート、パンクの要素を交えた服として紹介しています。
華やかな柄を使うことだけが特徴ではありません。たとえばシャツなら、肩周辺に布を集めることで、胴まわりへ丸い量感をつくる。昔からある服の種類を残しながら、着たときの輪郭を変えていくところに面白さがあります。
2025年以降の情報は、過去のコレクションと分けて見る
Fashion Pressのブランド紹介では、2025年春夏をもって卸売展開を休止したと記されています。これは卸売についての情報であり、ブランドそのものの終了と同じ意味ではありません。
一方、NEPENTHESのEngineered Garments公式紹介では、2025年秋冬から宮本健太と小田木邦匡がデザインとディレクションを担うことを確認できます。宮本を現在も単にアシスタントと紹介すると、当時と今の役割が混ざってしまいます。
本稿では、公開が確認できるAïEの公式ルックや過去の製品を紹介します。2026年の新作が継続して入荷しているという案内ではありません。古い商品ページにある「今季」「新作」という言葉も、掲載時点のものとして見る必要があります。
歴史と背景|スケートの動きを、服の輪郭に移す
始動時の記事で印象に残るのは、スケート中に風を受けたようなシルエットへの言及です。スケート文化をグラフィックで表すだけでなく、動いている人物とその周囲の布を想像する。そこに、AïEの服を読む手がかりがあります。
NEPENTHES Londonが公開した2025年春夏の紹介も、スケートとパンクの影響をブランドの背景として挙げています。初期の説明と後年の公式発信を合わせると、単に流行のビッグシルエットを追ったというより、文化と身体の動きが形の発想につながっていることが分かります。
ただし、文化的な背景を知っていなければ着られない服だとは思いません。どこが膨らみ、どこで布が止まるのか。普段のシャツと比べるだけでも、その独特さは十分に楽しめるはずです。
特徴①|Painter Shirtのギャザーが生む丸み
NEPENTHES Los Angelesの2024年秋冬紹介では、Painter Shirtの前後に寄せたギャザーと、ふくらみのあるシルエットが説明されています。同シーズンにはチェックのガーゼやレースなどの生地違い、前開きをジップにしたZ Painter Shirtも登場しました。
同じ名称のシャツでも、生地が変われば選ぶ理由も変わります。透けるレースなら中に着る色が表情に加わる一方、チェックなら柄の線がギャザーでどう曲がるかに目が向く。形だけ、素材だけと分けず、両方の組み合わせを見ると選びやすくなります。
大きさの判断も、身幅だけでは足りません。肩からの落ち方、袖口で止まる位置、前後の着丈差まで見ることで、単にサイズを上げたシャツとの違いがつかめます。
特徴②|同じ型に、異なる生地の性格を重ねる
2018年には、BEAUTY&YOUTHとの別注Painter Shirtが登場しています。当時のFASHIONSNAPの記事によると、丸みのあるシャツにイタリアのデッドストック生地を使い、ブラック、グレー、ブラウンの3色を展開。発売時の価格は31,000円+税でした。
この例が面白いのは、クラシックな生地の印象と、ゆったりしたシャツの輪郭が一緒になるところです。落ち着いた色を選んでも、形の個性まで消えるわけではない。柄の派手さが気になる人も、生地とシルエットを別々に見れば入口が見つかります。
なお、これは2018年発売の別注の記録です。現在の通常品や、後述するレース素材と同じ仕様ではありません。「デッドストック生地」という説明を、AïEの全商品に当てはめることもできません。
具体的な一着|Painter Shirt–Poly Lace(QV813)
取扱店ReggieshopのNavy掲載では、品番QV813、ポリエステル100%、日本製と案内されています。確認時の税込表示価格は28,600円で、ページには売り切れ表示があります。ここでは購入可能な現行品の保証ではなく、仕様を比べる例として取り上げます。
店の採寸ではSの前身頃着丈72cm、後身頃着丈78cm、身幅72cm、肩幅51cm、袖丈62cm。前後で丈が違い、身幅にも分量があるため、普段のサイズ記号だけで選ばないほうがよさそうです。数字は衣服の参考採寸で、着る人の胸囲を表すものではありません。
レースのシャツを選ぶなら、下に着るTシャツやタンクトップも一緒に考えたいところです。同系色で透けを控えめに見せるか、明るい色を重ねて柄を見せるか。手持ちの服との組み合わせが想像できると、特徴のある一着も日常に近づきます。
また、ニューヨーク発だからといって全品が米国製とは限りません。このQV813は日本製の掲載です。生産国や混率は、ブランド全体のイメージではなく、買おうとしている品番ごとに確認したい部分です。
公式ルックと実物写真を見る
NEPENTHES Londonの2025年春夏ルックと、2024年春夏ルックには、全身での組み合わせが掲載されています。商品を単体で眺めたあと、シャツの裾とパンツのつながりまで見比べると、分量の扱い方を考える助けになります。
細部はReggieshopの商品写真、Painter Shirtの展開はNEPENTHES Los Angelesの記事で確認できます。掲載年の違う画像を、同じシーズンの服として混ぜないことも大切です。
購入先と、選ぶ前に確認したいこと
最新の案内を探す入口はNEPENTHES公式サイトです。過去のルックに載る商品を探すときは、画像だけでなくモデル名、生地名、品番を控えて問い合わせると、似た柄の別製品との取り違えを減らせます。
既存の販売ページや中古市場では、同じPainter Shirtでも素材、生産国、寸法、状態が異なります。ギャザーのある服は平置きの測り方でも数字の見え方が変わるため、測定位置を確かめ、手持ちのシャツと比較するのがおすすめです。
中古なら襟や袖口の汚れ、ボタン、レースの引っ掛けなど、購入する個体の写真を確認してください。未使用の保管品も通常の新品販売とは条件が異なることがあり、返品条件まで含めて選びたいところです。
楽天市場で見るPainter Shirtの中古掲載
NEXT51には2023年秋冬のPAINTER SHIRT COTTON BOILED CLOTH OMBRE PLAID(OT729)、レッド、Mが中古商品として掲載されています。確認時の税込表示価格は20,400円です。
店の状態表記はAランク、タグ付きで、使用感はほとんど感じられないと説明されていますが、未使用品とは断定できません。素材表記はコットンで混率は未記載、生産国は日本です。本文のレース素材QV813や2018年の別注とは別の商品。細かな汚れやシミがある場合の注意、サイズなど顧客都合の返品条件も販売ページで確認してください。
商品画像・リンク提供:楽天アフィリエイト。上記は2026年11月6日の確認時点の掲載例です。価格・在庫・送料・状態・返品条件はリンク先の販売店で確認してください。
ましゅの視点|柄を足す前に、形の違いを楽しみたい
僕がAïEに惹かれるのは、見慣れたシャツのままで、身体の周囲に別の形をつくっているところです。大きい服は珍しくありませんが、どこに布を集めるかで輪郭は変わる。その小さな設計の違いに、ブランドを知る楽しさがあると思います。
最初からルックの組み合わせを全部まねる必要はありません。無地のパンツに合わせて丸みを見る。手持ちのTシャツを中に入れ、透け方を試す。そんな一つの変化から考えるほうが、自分の服として選ぶ理由ははっきりしそうです。
高いから良い、珍しいから欲しいという基準だけでは、買ったあとに何を楽しむかが残りにくい。AïEなら、ギャザーや生地の違いを見つけて、自分はどの輪郭が好きなのかを考えたい。過去のコレクションであっても、その選び方の面白さは失われないと感じます。
情報確認日:2026年11月6日。


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